千羽鶴は再生利用されTシャツに?平和への願いを生かす道が開く!

暮らし方

広島平和記念公園には毎年多数の千羽鶴が世界中から送られてきます。


それが年々膨大に溜まっていくので、これまでは焼却処分するしかありませんでした。

ですが、最近では千羽鶴の再生利用が行われているんだそうです。

なんでもTシャツになるんだとか。驚きですね。

そこで今回は広島平和記念公園に送られた千羽鶴について調べてみることにしました。

一体どういう工程を経てTシャツになるのか。

他の再生利用にはどういう物があるのか。

最後までお読みいただけばおわかりになると思います。

どうぞ最後までお付き合い下さい。

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再生利用され命を吹き込んだTシャツに!

広島平和記念公園に送られた千羽鶴は一定期間園内で展示された後、回収されて倉庫に保管されます。

その後、古紙業者に引き取られ再生紙として再生利用されます。

近年では新たな技術が導入され、再生紙ばかりではなく、なんとTシャツに生まれ変わっているんだそうです。

もちろん、そこには千羽鶴に折り込まれた思いが新しい命としたTシャツです。

一体どういう工程なのか気になりますよね。見てみましょう。

 

工程は

古紙業者に引き取られる

インクを取り除く

紙の原料であるパルプに再生(ここまでは再生紙としての再利用)

パルプを繊維会社に送る

最新の技術でパルプから糸へ変換

その糸を使ってTシャツなどの繊維製品になる

1枚のTシャツには何羽の千羽鶴が使われているのだろう

この千羽鶴Tシャツですが計算上はTシャツ一着に5羽の千羽鶴が使われているそうです。

5羽で1枚のTシャツを作るのではなく、1枚のTシャツの中に5羽分の千羽鶴が使われているということです。

そうなると千羽鶴ひと束で200着のTシャツが出来ることになりますね。

単純計算だと1万本の千羽鶴×200着=200万着のTシャツになります。

なんだか凄いと思います。

実際にはどれくらい作られているのいるのだろうか。見てみたいと思います。

写真はイメージです。

年間どれくらいのTシャツが作られているのだろうか

いろいろ調べてみたんですが、このTシャツを制作・販売している株式会社カミーノでは、生産量を公開していないのではっきりしませんでした。

気になりますが残念ですね。

どこで買えるの?売り上げはどこにいくの?

このTシャツは「恩返紙」というプロジェクトの一環で販売されたものです。

そして販売とは言ってもクラウドファンディングで資金を調達し、その返礼品として送られるものなので、セレクトショップやネット販売は行っていないようです。

そして売上はプロジェクトのために使われています。

「恩返紙」プロジェクト

現在では終了しているようですね。

では次に千羽鶴が送られるようになったきっかけと処分しなければならなかった複雑な思いをみていきましょう。

世界中から送られる平和への願い

何故広島平和記念公園に多数の千羽鶴が送られるの?

広島平和記念公園にはどうして千羽鶴が送られるようになったのでしょうか。少し歴史を振り帰ってみます。

それは被爆から10年後に亡くなったある少女が大きく関わっています。

佐々木禎子さん(当時12歳)は2歳のときに被爆しました。

昭和20年・1945年8月6日のことです。

しかし外傷もなく元気に成長します。

ところが9年後の小学校6年生の秋(昭和29年・1954年)に白血病を発症してしまいます。

回復を願い鶴を折り続けましたが、翌年の昭和30年(1955年)10月25日に亡くなりました。

その後、原爆で亡くなった子どもたちの慰霊のために「原爆の子の像」が建立され、そこには世界中から千羽鶴が送られるようになりました。

平和への願いが込められた千羽鶴です。

その数は年間約1千万羽、重さにして約10トンにも上ります。

1千万羽というと千羽鶴1万本ということになりますね。

1千万羽はすべて手で折られた鶴です。ひとつひとつに思いが込められています。

約10トンの重さがありますが、その思いは計り知れないくらいに重いものです。

有難い思いと焼却処分しないとならない複雑な思い

広島市では2001年までの約半世紀弱の間は送られた千羽鶴を焼却処分していました。

そして、焼却処分には多大な費用を要していました。

有難い思いと焼却処分しないとならない複雑な思いがあったと思います。

先ほども述べましたが、千羽鶴にはひとつひとつ思いが込められています。

広島市の担当の方も、また千羽鶴を送られた世界中の方も、焼却処分の際には複雑な思いをされていたのではと推測します。

関連記事:千羽鶴の処分の仕方!どんな場合もらうと本当は迷惑?

やっと平和への願いを生かす道が!

ですが2002年以降は全て保管しています。

やっと生かす道ができてきました。

そして徐々に再生利用が模索され、当初は再生紙として、そして現在ではそれに繊維製品が加わっています。

広島市の担当の方や千羽鶴を折って送られた世界中の方も「ほっとして、喜ばれている」と思います。

ただ、繊維製品としてはまだまだこれからもっと生かす方法が出てくると期待できます。

 

現在Tシャツ以外にも再生利用が進化!

現在Tシャツ以外に再生利用され実際に購入可能な商品があります。

デザイン扇「FANO(ファーノ)」がそれで、素敵な円形の扇子です。

購入はネットから出来ます。

興味のある方は以下のサイトからご覧下さい。

様々なカラーやデザインが用意されています。

FANO

オンラインストア

一本、2000円ですから手軽に購入出来ますね。

まとめ

  • 広島平和記念公園に送られる千羽鶴の数は年間約1千万羽、重さにして約10トンにも上る。
  • これまで焼却処分するしかなく、関係者が複雑な思いをされていたが、2002年以降、再生利用される道ができ、喜ばしいことである。
  • 広島では千羽鶴の再生利用が行われている。従来は再生紙のみだったが、近年パルプから繊維を作りTシャツなどに加工されている。
  • Tシャツ1着には約5羽の折り鶴が使用されている。
  • Tシャツは「恩返紙」というプロジェクトの一環で販売されたもの。販売と言ってもクラウドファンディングの返礼品として制作された。
  • Tシャツ以外ではデザイン扇「FANO(ファーノ)」が販売されている。オンラインストアで購入可能。

以上、広島平和記念公園の千羽鶴の再生利用について見てきました。

Tシャツはまだまだこれからさらに進化するといった様子ですが順調に進むといいですね。

これからも注目していきたいと思います。

さて、今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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