もう、あと1か月余りで新年がきます。
毎年、この時期になると年賀状のことがそろそろ気になります。
今回はビジネスでいわゆる目上の方である社長や上司や先輩、そして大切な取引先やお客様への年賀状の書き方、そして宛名の書き方も気になりましたので注意点や文例をご紹介いたします。
ビジネスの年賀状で社長・上司・先輩や部下と取引先やお客様への文例
年賀状の注意点
まず、文例の前に年賀状の基本中の基本として、元旦(1月1日)に相手に届くというのが常識になります。
部下や友人なら少し遅れて2日や3日でもいいや。という考えはとりあえず出しておけばいいのだという形式的な考えです。
やはり、正月のお祝いの気持ちを込めて年賀状を出すのが大切ですから、元旦に届くようにしましょう。
そのためには12月25日くらいまでに出すことが求められます。
年末は師走というくらいにいろいろな行事が重なるので、どうしても25日を過ぎてしまった場合は地域の集配拠点の郵便局がありますから、間に合うかどうか一度問い合わせてみると良いと思います。
次に書く上での注意点ですが、
- 略語は使わないことが挙げられます。例えば「迎春」「新春」「賀正」「慶春」などは略語ですので使用は禁物です。
- 「、」「。」の句読点は使用しません。その場合は1行空けたり、改行します。
- 縁起の悪い言葉「絶える」「病む」「衰える」「滅びる」「去る」「倒れる」「破れる」「失う」「枯れる」などは使用しないようにします。
- また企業によってはお互いの負担を減らすために出さないルールがあったりしますので、その辺の確認が必要です。
社長・上司・先輩
大切なのは日ごろお世話になっている感謝の意持ちを込めることです。年賀状の構成としては以下の通りです。
- 新年のご挨拶
- 昨年お世話になったことへのお礼
- 今年の抱負、お付き合いとご支援のお願い
- 相手に対するご祈念(ご健康やご多幸)
- 自分の住所、氏名、日付(〇年〇月元旦)
ではそれぞれ例文を挙げてみます。
(新年のご挨拶)
- 謹賀新年
- 慶賀新春
- 謹んで新年のお慶びを申し上げます
- 謹んで年頭のご祝詞を申し上げます
(昨年お世話になったことへのお礼)
- 昨年は大変お世話になりまして有難うございました
- 旧年中は大変お世話になりまして有難うございました
- 旧年中は公私にわたりご指導とご鞭撻をいただきまして誠に有難うございました
(今年の抱負、お付き合いとご支援のお願い)
- 本年も何卒よろしくお願い申し上げます
- 昨年の経験を活かし 今年はご期待に応えるべく更に努力する所存でおります
- 年頭にあたり 本年もこれまで同様変わらぬご指導をお願い申し上げます
- 今年は 目標達成できるよう積極的な姿勢で業務に取り組んでいきたいと思います
(相手に対するご祈念(ご健康やご多幸)
- ご家族の皆様の健康とご多幸をお祈り申し上げます
- 新しき年の皆様のご健勝とご多幸をお祈り申し上げます
これらをうまく組み合わせて作るといいと思います。
(文例1)
- 慶賀新春
- 旧年中は大変お世話になりまして有難うございました
- 昨年の経験を活かし 今年はご期待に応えるべく更に努力する所存でおります
- 新しき年の皆様のご健勝とご多幸をお祈り申し上げます
(文例2)
- 謹んで年頭のご祝詞を申し上げます
- 旧年中は公私にわたりご指導とご鞭撻をいただきまして誠に有難うございました
- 今年は 目標達成できるよう積極的な姿勢で業務に取り組んでいきたいと思います
- ご家族の皆様の健康とご多幸をお祈り申し上げます
更に(今年の抱負、お付き合いとご支援のお願い)のところに以下のような一言を添えると親しみや感謝の気持ちがぐっとわきます。
- 具体的な○○プロジェクトを成功できるよう頑張ります
- 釣りの手ほどきをいただきまして有難うございます。こちらも研究します。
- ゴルフにご一緒させていただきありがとうございます。もう少し迷惑のかからぬようスコアアップに努めます。
部下
部下や後輩に出す年賀状ですが,構成は基本的に一緒です。変わるところは文がもう少し畏まらなく、柔らかい感じで良いところです。
そして(今年の抱負、お付き合いとご支援のお願い)のところが次のような一言に変わるところです。
- 昨年の○○さんの仕事に取り組む姿勢には私だけでなく皆が高く評価しています
- 昨年の○○さんの仕事の頑張りには感動しています
- 今年も昨年同様 会社を一緒に盛り立てていきましょう
- ○○さんの更なる飛躍を期待しています
- お互いに健康には留意して頑張りましょう
(文例1)
- 謹賀新年
- 昨年は大変お世話になり有難うございました
- 今年も昨年同様 会社を一緒に盛り立てていきましょう
- 家族の皆様のご健康とご多幸をお祈りします
(文例2)
- 明けましておめでとうございます
- 旧年中は大変お世話になり有難うございました
- ○○さんの更なる飛躍を期待しています
- お互いに健康には留意して頑張りましょう
取引先
取引先への年賀状も基本的な構成は変わりません。以下のような一言がおすすめです。
(御礼として)
- 旧年中は○○の件でご尽力いただきまして誠に有難うございました
- 昨年は格別のご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます
- 旧年中は○○の件でご助力いただきまして厚く御礼申し上げます
- ○○の件では大変お世話になりまして誠に有難うございました
(ご祈念として)
- 貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます
- 今年も皆様方のご健康とご繁栄を心からお祈り申し上げます
(抱負、ご支援のお願いとして)
- 今年もご期待に応えるべく精進する所存です 引き続きご支援賜りますようお願い申し上げます
- 昨年同様 ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます
(文例1)
- 謹んで年頭のご祝詞を申し上げます
- 昨年は格別のご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます
- 今年もご期待に応えるべく精進する所存です 引き続きご支援賜りますようお願い申し上げます
- 貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます
(文例2)
- 謹んで新年のお慶びを申し上げます
- 旧年中は○○の件でご助力いただきまして厚く御礼申し上げます
- 昨年同様 ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます
- 今年も皆様方のご健康とご繁栄を心からお祈り申し上げます
お客様
お客様への年賀状も基本的な構成は変わりません。以下のような一言がおすすめです。
(御礼として)
- 昨年は弊社の商品をご愛顧いただきまして誠に有難うございました
- 旧年中は身に余るご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます
- 昨年はひとかたならぬご高配に預かりまして誠に有難うございました
(ご支援のお願いとして)
- 今年も私をはじめ スタッフ一同ご来店を心よりお待ち申し上げます
- 本年も倍旧のお引き立てをお願い申し上げます
(文例1)
- 謹んで新年のお慶びを申し上げます
- 昨年は弊社の商品をご愛顧いただきまして誠に有難うございました
- 今年も私をはじめ スタッフ一同ご来店を心よりお待ち申し上げます
- ご家族の皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます
(文例2)
- 慶賀新春
- 旧年中は身に余るご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます
- 本年も倍旧のお引き立てをお願い申し上げます
- 新しき年の皆様のご健勝とご多幸をお祈り申し上げます
宛名の書き方
ここでは宛名を書く際の注意点をお知らせします。
宛名は赤ペンや青ペンなどの黒色以外でのペンで書くのは失礼に当たります。
書き損じた場合など修正テープや修正ペンを使用したり、二重線を引いて書き直したりせず、新しいハガキで書き直しましょう。年賀状販売期間なら郵便局で無料交換できます.
自分のはもちろん、先方の住所・郵便番号やお名前、特に会社名など省略せず、丁寧に書きます。
最近は横書きも増えてきましたが、正式ではないので社長や上司、先輩、取引先、お客様は出来るだけ縦書きにするのが良いでしょう。
(ビジネス年賀状の場合は)
- 先方の社名、部署名、肩書きを明記する
- 自分の社名、部署名、肩書きを明記する
- 自分の電話番号、メールアドレスを明記する
- 官製年賀はがきでない場合は切手の下に「年賀」と朱書きします。何もないと普通ハガキとみなされ元旦前に届いてしまいます。
(会社あての場合の宛名の書き方のビジネスマナー)
- 会社あてー社名の下に「御中」をつけます。社名が長い場合、宛名を書いた時にどうしてもスペースに入らない時に限り、株式会社を(株)というように省略できます。(例)株式会社 鈴木工務店 御中
- 担当部署あてー先方の部署名の下に「御中」をつけます。社名の下に無理に書かずに、改行して部署名を書いても構いません。(例)株式会社 鈴木工務店 設計部 設計二課 御中
- 役職・肩書きのある相手あてーまずは社名、部署名を書きます。つぎに行を変えて、役職→氏名→様の順に書きます。(例)株式会社 鈴木工務店 代表取締役 鈴木次郎様
- 担当者あてーまずは社名、部署名を書きます。次に行を変えて氏名→様の順に書きます。(例)株式会社 鈴木工務店 設計部 設計二課 山田三郎様
まとめ
ビジネスの年賀状で社長・上司や先輩や部下と取引先やお客様への文例を示してみました。 また、宛名の書き方もご紹介しました。 ご参考になれば幸いです。
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