「シソを育ててはいけないの?」
「青い葉(青シソ)と赤い葉(赤シソ)を同時に植えると何か問題があるの?」
「この植物を成功裏に育てる方法は存在するの?」
料理に彩りを加える、特に夏の時期には香辛料としても、また飾りとしても使われる青い葉(青ジソ)の植物。
赤い葉(赤シソ)を持つ植物も、飲料や保存食作りに役立ちますね。
しかし、このような便利な植物を栽培することに関する否定的な噂が存在しているのをご存じでしょうか?
どうしてそんな話が出てくるのか、不思議に思いますよね。
そこで、今回は「なぜこの植物を育ててはいけないのか」についてご説明します。
また、赤い葉(赤シソ)と青い葉(青シソ)の植物の違いについても触れ、
自家菜園で栽培を考えている方は、ぜひこの情報を参考にしてください。
赤葉植物(赤シソ)の特性
簡単に言えば、赤い葉を持つ植物は「赤紫色の葉を有する」ものです。
ポリフェノールの一種である色素成分が含まれています。
この植物の葉は通常「梅干しの色付け」に使われることが最もポピュラーです。
その他、さまざまな漬物やシソジュースなどにも利用されますが、いんげん豆やピーマンなどと組み合わせても美味しいです。
詳しくは以下のリンクでご覧になれます。
さらに、この植物には「強力な抗菌作用と防腐効果」があり、夏場のお弁当にも最適です。
また、アレルギー症状を緩和する成分も含まれているのが特徴です。
青葉植物(青シソ)の特性
青葉植物、別名青ジソは、赤ジソの変種であり、緑色の葉を持つことが特徴です。
通常、料理で使用される際には「大葉」として知られています。
この植物は、薬味や刺身の添え物、さらには天ぷらの材料としても使用されるなど、非常に汎用性の高い野菜です。
夏場には、キュウリなどと組み合わせてさっぱりとした食べ方も人気がありますし、鶏肉や豚肉を用いた大葉巻きも大変美味しいですね。
また、青シソはβカロチン、ビタミンB、ビタミンE、食物繊維、ペリルアルデヒドなどを含み、栄養価が非常に高いことが特徴です。
これらの成分により、防腐や殺菌効果も高く、刺身のつまやおにぎりの具としても優れています。
さて、ではなぜ「家庭菜園での植物栽培を避けるべき」と言われるのでしょうか。主な理由は以下の通りです。
- 種がこぼれて大量に繁殖するため
- 害虫が引き寄せられること
- 青シソと赤シソを同じ場所に植えると問題が発生する可能性があるため
これらの点について、詳しく見ていきましょう。
種がこぼれて大量に繁殖するため
植物の栽培は非常に簡単で、基本的に放置していても自然に育つことが多いです。
初心者にとってはありがたい特性ですが、これが問題を引き起こすこともあります。
この植物は、何もせずとも勝手に成長し、花を咲かせ、種をつけます。
そして、この種が翌年以降に自然発芽し、どんどん成長していきます。
ただ成長するだけでなく、周囲の領域をどんどん占領していき、他の野菜のスペースを侵害することもあります。
個人的な経験として、限定した範囲に植えたこれらの植物が、翌年には意図せず他の場所でも生えてくるようになりました。
最終的には種ができる前に他の植物を全て抜いてしまいました(笑)。
地植えにすると、いつの間にかもの凄い勢いで増えてしまうことがあります。
害虫の誘引問題
日本の代表的なハーブの一つとされるシソは、その香り高い特性にもかかわらず、残念ながら多くの害虫を引き寄せる傾向があります。
一般的にハーブ類は害虫を遠ざける効果があるとされていますが、シソの場合はその効果が限定的です。
特にシソを好む害虫として以下の種類が挙げられます:
- アブラムシ
- ハダニ
- アザミウマ
- コナジラミ
- ヨトウムシ
- バッタ
- コナガ
- ナメクジ
これらの害虫は青シソだけでなく、他の野菜にも被害を及ぼすことがあります。
キャベツやトマト、白菜なども同様に被害を受けるため、害虫が大量に発生する兆しが見られた場合には迅速な対策が必要です。
青シソと赤シソを同じ場所に植えるリスク
家庭菜園で青シソと赤シソを一緒に栽培しようとすると、シソ界での大きなタブーに触れることになります。
青シソと赤シソを同じ場所で育てると、意図しない交雑が起こり、品質の低下が発生する可能性があります。
品質の低下と交雑の問題
青シソと赤シソを同じ場所で育てると、異なる種類の植物が交雑し、品質が低下することがあります。
これは、香りが薄れる、葉の色が混ざり合う、生命力や繁殖力が増すなどの特徴を持つ「ハーフシソ」の形成を意味します。
しかし、このハーフシソは元の青シソや赤シソの質が低下した状態で、一度交雑してしまうと元の種類に戻ることはありません。
繁殖力の増加
交雑したシソは、生命力や繁殖力が強くなる傾向にあります。
これにより、青シソや赤シソよりもさらに勢いよく成長し、他の野菜の成長に影響を及ぼす可能性が高くなります。
青シソと赤シソは交雑を避けるためにも、栽培時には異なる場所で育てることが重要です。
シソを上手に育てる方法
シソは料理に非常に役立つ野菜であり、多くの人が家庭菜園で栽培を希望します。
シソを上手に育てるためには、以下のポイントを把握しておくことが重要です:
- 栽培場所の選定:青シソと赤シソを異なる場所で栽培する。
- 害虫対策:アブラムシやナメクジなどの害虫を予防・駆除するための
青シソと赤シソの栽培区分
青シソと赤シソの栽培では、両者を分けて植えることが重要です。
これら二つの品種を混ぜて植えると、交雑が起こり品質の低下が起こる可能性があるからです。
交雑により得られる植物は香りや色が劣化し、また、元の品種に戻らない特徴を持っています。
一年限りの栽培の場合の対応
もしシソの栽培を一年だけ行う計画であれば、深く考える必要はありません。
次年度に発芽する可能性がある種は、簡単に取り除くことができます。
その場合でも、花が咲き始めたら種ができる前に花を摘むことが大切です。
これにより、無計画な種の散布を防ぐことができます。
鉢植えやプランターでの栽培
シソは、地植えよりも鉢植えやプランターで栽培することをおすすめします。
これにより、種の散布や無計画な増殖を防ぐことができます。
また、料理で使用するには少量のシソで十分であるため、大量に栽培する必要はありません。
一家族には一株か二株で充分でしょう。
プランターでの栽培は、アパートやマンションのベランダでも可能です。
用土の選び方
シソの栽培に特別な用土は必要ありません。
一般的に野菜や花用の用土をホームセンターや園芸店で購入すると良いでしょう。
種蒔き
シソの発芽に適した温度は20℃以上です。
種を蒔くのは基本的に4月以降が適していますが、気温が低い場合は室内で発芽させることもできます。
種を土に蒔いた後、5mm程度の土を上からかけて覆います。
肥料
シソは植え付け直後は含まれている肥料で十分育ちます。
本葉が伸び、収穫期が近づいてきたら、2週間に1度の追肥が効果的です。
水やり
シソは水を好む植物です。土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。
ただし、真夏の昼間は避け、朝か夕方に水やりをすると良いでしょう。
水耕栽培
水やりが苦手な方向けの栽培方法です。
収穫
植物が40cm程度に成長したら、下の方から葉を摘んでいきます。
若い芽を摘むと、新しい芽の発生が促され、植物が充実します。
9月頃にはシソの実も成熟し、これもまた美味しい部分です。
佃煮やサラダ、キッシュなど、多様な料理に利用できます。
新規苗や種の使用を検討
シソを栽培する際、こぼれ種に頼る方法もありますが、品質の観点からは新しい苗や種を使用することが推奨されます。
こぼれ種から育ったシソは徐々に質が落ちる可能性があるため、特に美味しいシソを望む場合やより良い品質のシソを栽培したい場合は、毎年新しい種や苗を用いる方が望ましいでしょう。
ホームセンターや園芸店では、シソの苗や種を手頃な価格で入手することができます。
シソ栽培の注意点まとめ
- シソは自然と繁殖しやすく、また害虫にも狙われやすい植物です。
- 赤シソと青シソを同じ場所で栽培すると交雑し、品質が落ちる可能性があります。さらに、交雑したシソは繁殖力が増すため、注意が必要です。
- しかし、シソは料理に使いやすく、比較的栽培が容易な野菜です。
- プランターや鉢での栽培は、繁殖や交雑を抑制できるため、特におすすめです。
このように、シソを栽培する際は、いくつかの注意点を踏まえつつ、上手に管理することで、美味しい葉を得ることができます。
料理のアクセントとして、また栄養価の高い葉として、シソを活用することができるでしょう。
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